憲子おばちゃん

2013年10月5日土曜日 Rio MURASHIMA 1 Comments


おふくろの一番上のお姉さん。ひと月ぐらい前から入院している。菊池市の深川という集落にある母方の実家の離れに暮らしていて、小さい頃は遊びに行くのが楽しみだった。だって、当時うちにはなかったステレオやクーラーや電子レンジなんかがあって、ナショナルのお店みたいで楽しかったし、何よりやさしい叔母ちゃんだったから。
高校生ぐらいから疎遠になり冠婚葬祭以外では会うこともなくなって…最近では痴呆もひどくなり、知らない間にガンが進行していて、とうとう病院で寝たきりになってしまった。

今日はバスに乗って、ひとりでお見舞いに行ってみた。熊本市内からは1時間ぐらい。病室に入ると、僕の顔を見て名前を呼んでくれた。ちゃんと覚えていてくれたんだね。うれしい気持ちをうまく言葉で伝えられなかったけど、きっと心は通じ合えてるんだと信じている。
小さいころの楽しかった思い出をいろいろ話して、ちょっと沈黙して、ケータイのカメラで一緒に写真を撮って、仲良く笑って…おばちゃんは暗くならないうちに帰らんと、と小さな声で気を使ってくれて、今度、写真を持ってくる約束をして別れた。
ひとりぼっちの入院生活はきっと寂しいんだろうなぁ。また遅くならないうちに遊びに行くよ。憲子おばちゃん。

1 件のコメント:

  1. 憲子おばちゃんは、平成26年4月4日午後5時ごろ静かに旅立たれました。心からご冥福をお祈りいたします。

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