無印良品の神話と構造
当然のことながら、無印良品というのは現代デザインの塊なわけです。素っ気無い感じのする、しかし綿密に計算されたエコっぽいパッケージ、ラベルには気の利いたキャッチフレーズ、店員さんの服装、音楽、広告、その全てにおいて、「無印っぽさ」すなわち、「デザインされていないっぽく見えるデザイン」がみてとれます。考えられる限りの高度なブランディングの手法が、そこには全て入っています。
無印良品というのは、商品をしょっちゅうモデルチェンジします。まるでイヤーモデルの自動車やファッションみたいに。売れないとわかればどんどん廃盤にします。でも、それがわかりにくい。というよりも、しょっちゅうモデルチェンジをしていることが消費者に伝わらないようにデザインしています。
いつも同じ音楽、同じ服装の店員さん、無印っぽいディスプレイ、統一された照明の色温度、そういった「無印空間」はひとつの空間として存在しつづけます。その中には、当然のことながら株式会社として必要な大量生産・大量消費の仕組みがうごめいているのですが、私たちにはそれが見えないように、巧妙なデザインがなされているのです。走馬灯のように陳列棚とPOPがチラチラと入れ替わる大量量販店と同じような存在でありながら、無印はいつも無印なのです。
posted 2 years ago